今日も今日とて早番。
夢を見て飛び起きて、予感に涙しながら出勤。
やっぱり、泣いたぜ…
寂しくなったねぇ
昨日も早番だった。
ある入居者さんが、ギリギリの状態みたいな感じになってしまった。
ナースは「日付が変わるまで持たないんじゃないかな…」と考えていると聞いた。
何となく、しょんぼりしながら帰路についた。
で、今朝。
その入居者さんの頬を撫でている夢を見て、飛び起きた。
外はまだ若干寒いが明るい、なのに歩いていると泣けてくる。
「もういないのかも知れないな」と覚悟した。
昨夜23:48、娘さんが見守る中で息を引き取ったと夜勤者が教えてくれた。
娘さんはナースだと聞いていた。
その割に、親に対して淡泊というか、もう少し何かしてあげられないもんかなぁと、
実はそう思っていた。
あんまり衣類もないし、肌着破れてるし、何だかさ…と。
でも、泊まると聞いて、ちょっと驚いた。
入居者さんの顔を見させて頂くために訪室すると、娘さんは目が赤かった。
時系列がおかしくなるが、今日の帰り際に、娘さんの子供さん、
つまり入居者さんのお孫さんは、2人が受験で、娘さんは忙しくて、
親である入居者さんにまで手が回らなかったらしい。
冷たいわけじゃなかったんだ、変に誤解してただけだったんだ、
娘さん、申し訳ありません…。
虹の橋を渡った入居者さんは、夢と同じで顔は冷たくなっていた。
息を引き取ってから8時間以上経っていた。
でも、毛布の中で組まれていた手が、ものすごく温かかった。
「冷たい手で触ってごめんよ」と言いたくなるくらい温かかった。
女性のように長くてキレイな睫毛、伏し目がちな目、穏やかな話し方。
珍しい名前だった。
その名前が名字の人に出会ったことはあるけど、名前だという人は初めてだ。
寂しくなったよ、今日から。
でも、苦しくなくなったならイイんだ。
よく頑張ったもんね。
昨日の日中、家族さん沢山来てくれてたね。
最期に娘さんがそばにいてくれて良かったね。
これはあくまでもワシ個人の考えなんだけど、涙をこぼすわけにいかなくてさ。
他の入居者さんに、虹の橋を渡ったと知られるわけにはいかなくてさ。
だって、みんなその不安を抱えているだろうからさ。
現実を伝えるのは辛いんだ。
「泣いた眼をしてどうしたの?」なんて聞かれても、正直に答えるわけにはいかなくてさ。
だから、ティッシュ5枚も使っちゃった、ごめんね。
今までありがとう、よく頑張ったね!
ゆっくり向こうへ行くんだよ。
「人生讃歌」読了
読み直し、今年8冊目は小檜山博(こひやま はく)さんの「人生讃歌」。
JRの機内誌に連載されたエッセイをまとめた本だ。
このシリーズは読むととにかく泣いてしまう。
大事なものを「大事です!」と再確認させてくれる。
郷愁が底に流れている気がする。日本語、変か?
イイの、ワシにはそう感じるんだから、イイのだ。
本にサイン書いて頂きたいくらい好きじゃ~!
明日は休みだ。
また明後日からゴリゴリ働こう。
自分の仕事を後悔しないように。